動物は、人間も含めて
生まれたら、必ず死にます。死は人間にとっては耐え難く、一番避けたい現実ですが
動物にとっては本来、自然な現象です。
自然界のリズムに従って生きている動物たちにとって
死を自然に迎える権利と自由があります。
しかし、人間と暮らすようになった犬は
医療介入によって、苦痛や恐怖を味わい
自然な死を、苦しみや恐怖で長引かせられてしまうケースが
少なくありません。
もちろん、飼い主さんにとっては
愛犬の死は、悲しく耐え難いものです。
私も、最初の愛犬を失った後は強い悲しみと混乱から
体調不良になり、当時近所だった荏原総合病院に親に連れていかれ
検査の結果自律神経失調症と診断されました。
それから、何十頭もの動物の死と向き合ってきましたが
動物は死ぬ間際の医療介入を望んではいないということを
教室などで経験からお伝えしています。
まず、飼い主さんにはこう聞きます。
「それは貴方が逆の立場だったとしてもしてほしい処置ですか?」
もう、ご飯が食べられない子に、食道に管を挿入してまで
流動食を与えること。
言葉が通じない別の動物(人間)に監禁されて
痛みと苦痛にさらされて、手術や治療を受け続けること。
自分がその立場だったら、それをしてほしいですか?
動物にとって、死は自然であり、権利なんです。
自然の動物は、死を悟ると自ら山の奥に行き
自分の体が朽ちるべき場所を選んで死を迎えます。
交通事故などでもない限り、動物の死骸をめったに目にしない理由は
そこにあります。
自然の動物たちは、森の中で自分が病気になれば
必要な成分をふくむ植物を食べて、自然治癒力で健康を維持しています。
そして、体が死を迎えようとするときは
森の中に自らの体を横たえます。
もちろん、医療のすべてを否定するわけではありません。
重篤やケガなどは、外科手術で命を救うことが出来ますし
痛みをとったり、症状を和らげることもできます。
つまり、動物と暮らすということは、無理な治療で苦痛と恐怖を与えることではなくて
病気による症状を和らげてあげる、痛みを軽減してあげることが最善の策だということ。
そして、死を自然に迎えさせてあげること。
冷たい病院のケージではなくて
安心できる飼い主さんのそばで、見送ってあげることなんです。
わたしは、アロマを教えていますが
それは、植物や動物のことを本当に理解して
出来る限り自然療法で、ケアができるということをお伝えすることで
人間と暮らしてくれている動物たちに、安らかな死を迎えさせてあげたい。
それが私の究極の目的なんです。
植物を学べば、地球のこと、自然のこと、動物のこと、人間のことが
学校で習わないレベルで腑に落ちるんです。
自然の花から採れた一滴の精油を嗅いで、みんなが喜びを感じるのは
私たちも、自然の一部だからです。
その感覚を思い出すことで、沢山の感覚が開花してきます。
飼い主さんたちが望んでいるのは、愛犬の幸せにほかなりません。
それなのに、自分の行動が愛犬を苦しめているなんて
そんな不幸をなくしたい。
そう思って、今日も、香りをつくり、文字をつづっています。
動物の死ぬ権利、死ぬ自由。
どうか、深呼吸してもう一度感じてみて頂けたら嬉しいです。
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